クラシック初心者必見!はじめてコンサートへ行くことになったら?

クラシックのコンサートって、なんとなく敷居の高い気がしますよね。

僕がコンサートに行く時も、大体は周りがオジサン、という感じで、同年代を近くに見つけると嬉しくて話しかけてしまいそうになるくらいです。

 

デートで誘われた、上司に誘われた、その他いろいろの理由で

「クラシックのコンサートに行くことになっちゃった!」

という事態になったら、何に気を付けるべきなのでしょうか?

 

1.服装

コンサートの種類によって、多少異なります。

平日の夜にコンサートホールで行われる場合、

仕事帰りの方が多いこともあって大多数がスーツです。

なので、スーツのほうが無難です。

特に、サントリーホールでの演奏会はやや格式が高く、

ジーンズだと少々浮いてしまいます。

 

逆に、休日の地元のコンサートのような場合は、

皆さんラフな格好で来ているので、スーツだと浮いてしまうかもしれません。

 

2.開場時間と開演時間

開場時間はホールの中に入れる時間、開演時間は演奏が始まる時間です。

クラシックのコンサートの場合、ほとんどが指定席なので

先に入ったからといって特に良いことはありません。

開場直後は行列になってしまうので、開場10分くらいを目安に

行くとすんなり入れます。

 

休憩が無い場合もあるので、開演までにトイレを済ませておきましょう。

携帯電話の電源を切るのもお忘れなく。

 

3.拍手のタイミング

咳をするだけでも罪悪感を感じてしまいそうな雰囲気の「コンサート」。

自分だけ拍手をしてしまったら・・・と考えると、とても不安になりますよね。

 

クラシックでは、「楽章の間では拍手はしません」。

現代の音楽と違って、クラシック、特にコンサートで演奏される曲は

複数の曲で1つの作品になっている場合が多いです。

大体の場合、交響曲は4つの楽章、協奏曲は3つの楽章があります。

現代に例えると、作品としての交響曲がアルバム、

それぞれの楽章がシングル曲といった感じでしょうか。

 

交響曲は、4つの楽章が起承転結のようになっていて、

それぞれが緊密に結びついています。

最後の楽章が終わって拍手するのは、

その楽章で「結」になったからというわけなんです。

なので、楽章の途中では拍手はしません。

 

以上のことを気を付ければ、

あとは思う存分に楽しむだけです!

 

クラシック音楽の楽しみかた

■JPOPには唯一絶対のオリジナルがある
筆者は、高校時代にバンドを組んでいた。
自分はギターなどをやっていなかったが、ピアノをやっていた。そのことをどこから聞いたのだろう、突然、東京事変をやろう、と言われた。ご存知、東京事変の音楽ではキーボードが大活躍する。バンド仲間内ではギターやドラムのできる人はたくさんいたものの、ピアノ(キーボード)が出来る人がいなかった。それで、自分が選ばれたわけである。

各自練習して、ひととおり通せるようになってからスタジオに入る。

みんなで合わせる。
録音して、聞いてみる。

「あれ?ここってどうなってたっけ?」
となった時には本物(本人)の演奏を聞く。

■クラシックに絶対はない
前置きが長くなってしまったが、クラシック音楽とJ POPの最たる違いはここにあるように思う。つまり、クラシックには絶対のオリジナルがないのだ。クラシック音楽というジャンルのうち、新しいものでも1900年代前半。このころ、録音技術はない(稀に特殊な方法でレコーディングされたものも無いではないが、今のように、まともな鑑賞に堪える音ではない)。

だから、みんなが、自分の解釈が正しいと思って演奏する。


■クラシックは小説に似ている
作曲家は、ある旋律を思い浮かべ、それを楽譜にすることによって記録する。私たちは、楽譜から音に戻す。これを、ある学者は「再創造」といった。誰がどう楽譜を再現しても、作曲家が思い描いたものとは違う。だからといって、駄目かというと、そんなことはない。むしろ、作曲家よりもプロの指揮者によって演奏された方が良い曲になると言われるほどだ。

これは、小説家がある風景を思い浮かべて文字にしても、読者が想像する風景は十人十色だということに似ている。

文字も楽譜も、
普遍的であるがゆえの抽象性がある。

オリジナルが無いからこそ、
全てが正解である。
同じ指揮者とオーケストラの演奏であっても、回が違えば全然違った演奏になる。

曲そのものを味わうという楽しみだけでなく、同じ曲の色々なバージョンを聴いて、より良い演奏、より自分好みの演奏を探す楽しみがクラシックにはある。

クラシック音楽は若者にとって無縁か?

 先日、あるオーケストラのコンサートへ行った。会場のサントリーホールは日本でも指折りの素晴らしいホールだが、だからといってチケットの価格が法外に高いかというとそんなことはない。7000円程度なら、バイトをしている学生なら十分買える額である。優先順位の問題として、同じお金でサークルの飲み会2回を選ぶということはあるかもしれないが。

さて、ホールを見渡すと、筆者と同じ20歳代は見当たらなかった。クラシックはここまで若者にとって馴染みのないものなのかと改めて思ったのだが、バラエティ番組やCMではチャイコフスキーモーツァルトなど正真正銘のクラシック音楽がよく使われている。若者で知らない人がいないと言ってもいいジブリ映画の音楽はオーケストラやピアノで奏でられる。

そもそも、ギターをかじったことのある人には分かるだろうが、C# やFといったコードも由来はクラシックにある。すごく極端なことを言えば、ビジュアル系バンドだって、雰囲気が違うだけで、実はヴァイオリンで静かな曲を月明かりの下で奏でているようなものなのだ。

こう考えると、若者にとってクラシック音楽は縁遠いように見えて、実は毎日の生活の中にあることがわかる。

これを意識化し、クラシックの世界に飛び込んだら、日常はもっと面白くなる。

その提案が少しでもできたら幸いである。

ちなみにぼくは総合大学で法律と音楽を専攻した。クラシックCDは1500枚ほど聴いているが、まだまだ知らない曲だらけである。
(だからこそ、楽しいのだけど。)

社会人になって、こういう趣味はとことん仕事に無縁であることに気づいた。でも、この知識を少しでも善用できればと思い、記事を書く。